地域経済

「いつかは、いつまでも来ない」――油圧と水のプロが挑み続ける理由 村上製作所・村上幸平社長に聞く

● 香川県 2026/4/11(土)18:31
「いつかは、いつまでも来ない」――油圧と水のプロが挑み続ける理由 村上製作所・村上幸平社長に聞く
村上製作所・村上幸平代表取締役社長

 高松市とさぬき市に工場を持つ株式会社 村上製作所は、クレーンなどの建設機械を動かすために必要な油圧機器を製造するとともに、水門施設の製作を手掛け香川県の多くの河川に設置しています。
 「油圧と水のプロ」として、新たな産業分野にも積極的にチャレンジしている村上製作所。その代表取締役社長・村上幸平さんに、会社の事業から経営哲学まで、じっくりと語っていただきました。

「パッとは見えないけれど」――縁の下で動く油圧部品

―― 製造している油圧部品というのは、具体的にどこでどんな風に使われているのでしょうか?
村上幸平(代表取締役社長):当社は、建設機械、また工作機械用の油圧機器の製造をさせていただいています。具体的には、車体を持ち上げる足のような部分、「ジャッキシリンダー」と呼ばれるものや、くるくると旋回する「ロータリージョイント」といった油圧部品を製造しています。

―― 水門やゲートも手がけていらっしゃるとのことで。
村上社長:そうですね。四国4県を中心に、河川や港湾、農業水路といったところで使用されています。

――サンポート高松の噴水も村上製作所で製作されたと。
村上社長:長年の歴史と培ってきた技術を生かして作らせていただいたものです。

能登半島地震で実証された、「災害用浄水装置」の力

―― 災害対策の製品もあるそうですね。
村上社長:はい。災害用の浄水装置というものを開発し、製作させていただきました。

―― 実際に稼働したことはあるのでしょうか?
村上社長:2年前に能登半島地震が起きまして、その時に輪島市の方へ実際に持っていきました。湾岸沿いにある「道の駅」の横に川がありまして、その川の水を水源として使い、隣にシャワーのコンテナを一緒につけていたので、シャワーの水としても使っていただきました。

―― 現地の皆さんの反応はいかがでしたか?
村上社長:やっぱり「本当にありがたい」という声が多く聞こえましたので、持っていってよかったなというのはありますね。

「全て社内で」――製造業×SNSという挑戦

―― 村上製作所ではYouTubeなどSNSでの発信を積極的にされていますね。
村上社長:そうなんです。5年前から始めたんですが、当時、製造業でInstagramやYouTubeを積極的に発信している企業さんがあまりなかったと思いまして、それでちょっとやってみようかなと。

―― 企画や編集は社員の方が?
村上社長:そうです。もう全て社内でやっています。

―― プロレスラーの方もたくさんご出演されているんですよね。
村上社長:そうなんですよ。当社が現在スポンサーさせていただいている団体がありまして、JTOという千葉県の団体なんですが、そこに所属しているプロレスラーの方に弊社の広報アンバサダーになっていただいて、出ていただいています。その団体のチャンピオンベルトも当社の技術力で挑戦して作りました。

―― いろいろなことにどんどん挑戦されているんですね。
村上社長:そうですね。いろいろやっています。

「いつかは、いつまでも来ない」――社長の決断哲学

―― 最後に、元気な会社を作るコツを教えていただけますか?
村上社長:「いつかいつかと思うなら今」。人ってよく「いつか何々しよう」「いつか挑戦しよう」と言うじゃないですか。ただ、そのいつかというのはいつまで経っても大体来ないんですよね。社長の仕事は「決定」だと思っていますので、「これをやろう」と思った時が一番のタイミングだと思って、すぐやる。そういう意味合いも込めてこの言葉にしました。

自由人、会社人-トップの横顔-
2026年4月4日・4月11日放送
聞き手:本庄 里恵子